2006年3月(十歳三ヶ月と六歳四ヶ月) 〜弥生〜

 

――卒園――

 下の娘が卒園を迎えた。上の娘とちがい、というよりも園になじめず転園させた上の娘の経験があったおかけで下の娘は極めて順調な幼稚園生活をおくれたのではないかと思う。

 小学校に入学するまでのあいだで、人間としての基礎の部分ができるとなんとなく感じていたが、やはりその思いは強い。その間の結果が最終的なものであるなどとは思わないし、いくらでも変わっていくものだと思う。ただその人間にとっての原風景のようなものの豊かさというのか、そんなものが小学校までのあいだに根付きそうな気がして仕方がないのだ。それはその人間にとってのことであって、他人が検証ができる類のことではないだろう。要は人生の最初の時期を楽しい、面白いと感じて過ごせばそれでいいようにも思う。もちろんそればかりというわけにはいかず、面白くなかったり辛かったりすることもあるだろう。そういう場合は余計に、バランスがとれるような面白い時間が必要な気がする。泥だんご作りに熱中するような、そんな時間でも十分だろう。

 下の娘はまぁまぁ楽しく過ごしてきたのではないかと思う。姉を追いかける気持ちが強く、ほとんどやりたい放題できたようなところもある。ここへきて甘えん坊だったりもするが、それもこれからへの準備運動のようにも思える。