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書くのを忘れていた。もう半年以上前になるかもしれないできごと。
今でも見ているけれど、その当時「アルプスの少女ハイジ」のビデオが娘の小さなマイブームだった。内容をよく知らないのだが、牧場が舞台で、山羊の乳しぼりをするシーンがよく出てくるらしい。それがインプットされて、牧場に行きたいとよく言っていた。ビニール袋に水を入れて穴をあけ、乳しぼりのまねごとなんかもしていたように思う。さて、そんなある日の夕方。
風呂に入っていると、上の子は相変わらず
「ぼくじょーにいってね、めーめーのおちちをしぼりたいの」
と夢を語りはじめた。はいはい。
「こうしてね、ぎゅにゅっとしぼるんだよ」
と手をにぎったりひらいたりする。はいはい、またいこうな。けどわたしゃ今忙しいんだよ、おまえがそうやって湯舟に入っているあいだに頭を洗ってしまわないといけないんだから。ちょっと待っててくれよな。
「ねぇぱぱ、めーめーはいるかなぁ」
「いるかなぁ」
ざぶざぶ…… ごしごし…… ざぶざぶ……
「ねぇぱぱ、ちちしぼり、したい」
髪の毛を濯ぐあいだは外界とのつながりが一瞬切れる。気がつくと、娘がしずかになっていた。ん?と思って顔をあげると、なんとも言えない含み笑いのような表情を浮かべた娘の顔が目に入った。……なんやぁ?その表情は。いいもの見ぃつけたぁみたいな顔やな、と思ったとき、含み笑いをにっこり笑いに変えて娘が手を伸ばしてきた。わたしの股間にむかって。こ、こら、それは山羊のお乳やないって!
ところで今日は下の子の三ヶ月検診の日。
生まれたときはほっぺたもなくて、ほんとに痩せてるように思ったのだけれど、そんな印象はぜんぜんアテにならない。今はぷっくぷくだ。そして相変わらずの坊主頭。後頭部の髪の毛がこすれてハゲてきても全然目立たない。8kg 超えてると妻が心配?していたけれど、超えてなかったらしい。7.7kg だったかな。それでも上の子と一緒で、母子手帳の標準曲線を上にはみ出しながらなぞっているとのこと。居並ぶ同輩たちにむかって、片っ端から奇声をあげて挨拶するのもおねえちゃんゆずりだとか。
保健婦さんが一年前の上の子の三歳児検診でのゴンタぶりを覚えていて、「おねえちゃんは? かわいがってくれる?」などと心配していたそうな。かわいがっていると伝えると「よかったねぇ、あのおねえちゃんにいじめられたら大変やもんねぇ」などと言われたらしい。んー、概ねはありがたい気づかいなんだけど、一日だけの印象で三歳児の性格をそこまで決めつけられてもなぁ。……と思うのは親だけだったりして。
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