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2月29日の日記として、チャイルドシートをめぐる子どもとの会話を書いた。けれど、あれには少し脚色がある。あんなふうなやりとりはあっても、チャイルドシートからおまわりさんの話題には直結しなかった。またそれとは関係なく、「おまわりさんはえらいの?」ときかれたことはあった。それをくっつけてボヤいたのだった。
土曜日は図書館へ本の返却にいく日だが、あいにくの雨。仕方なく子どもをつれて車でいくことにした。そこで、つじつまを合わせるためにも?一応日記に書いたように話をすすめてみた。以下がその会話で、これはほぼ実際どおり。
「あっちゃん、もうすぐね、車に乗るときはあっちゃん専用の椅子がいるようになるんだよ」
「どうして?」(お、やっぱりこうくるか)
「それはねぇ、あっちゃんがケガしないようにかな」
「どうして?」(おーおー、かわゆいのォ)
「くるまがね、もしもドンってどこかにぶつかると、あっちゃんがぴよんととんでいってケガしてしまうでしょ」
「どうしてあっちゃんがとんでいくの? あっちゃんがちっちゃいから?」(んー、おまえはトシからいくとちっちゃくないんやでぇ、いっこも)
「そうそう。今ベルトもってるでしょ、それがね……」
とちょうど信号待ちだったので説明する。
「だから、あっちゃんがもうちょっと大きくなるような専用の椅子に座ったら、そのベルトがパパみたいにちゃんとできるようになるの。そしたら安全でしょ? そうやって安全なようにしないと、今度からおまわりさんに怒られるねん」
「どうして? どうしておまわりさんがおこられるの?」(おー、日記に書いたそのまんまやんか)
「おまわりさんはね、あっちゃんやみんながケガしたりしないように心配してるねん」
「そう。おまわりさんおこるの? こわいの?」
「んー、こわくはないけど、ダメですよって言いはるねん」
「そう……」
大きな交差点に近づき車間距離が詰まりはじめた。運転に集中するあいだ会話が途切れた。車が止まってふと見ると、娘の目に涙がいっぱい溜まっていた。
「どうしたの?」
「あっちゃん、おまわりさんにおこられたら、こわいからいやだ」(あわわわ)
「怒られへん、怒られへん、あっちゃんは怒られへんよ。怒られるのはパパやんか」
「そう?」
「そうやよ、どうしてあっちゃんが怒られるの。あっちゃんは怒られないよ。パパが怒られるの」
「ちっちゃくても?」
とうとう大粒の涙が落ちた。
「ちっちゃくても怒られないよ。だから専用の椅子に座ろうな」
「うん」
「だから泣かんとき。な?」
「うん。でもあっちゃんのいす、ないよ? だからやっぱりおこられるよ。……うェーん」
「これからパパが買うてくるやん」
「そう? ぱぱ、あっちゃんのいす、こうてきてくれるの?」
「買うてくるよ、だからちゃんと座ってや」
「ぱぱ、ありがとう。あっちゃんがおこられないいす、ちゃんとこうてきてね」
「はいはい……」
いやー、まいったまいった。
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