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横山ノック前大阪府知事のこと。
この事件のことを一番最初にきいたときは「まさかぁ」だった。そりゃ現職の知事が痴漢をするなんていうアホな話をそうあっさり信じるわけにもいかない。普通の神経なら、どう考えたってひきかえにするものが大きすぎる。また、そういう話は一般に真偽の証明が難しいのも事実だろう。とりあえずそれ以上の興味もわかなかった。ただ、ほんとになにかしたのならさっさと「すんまへん」て言うたらええのに、とは思った。わたしの周囲の反応も、概ねそんなところだっただろう。
事件をめぐる展開がすすむにつれ、民事訴訟を争わないとか、なにやらワケのわからんことになってきた。結局彼は辞職した。そして今日、これまで言ってきたことをひるがえして、訴えられている内容をほぼ認めたという。権力を傘に着て弱い者いじめをしようとした極悪政治家であったことを自ら認めたわけだ。
残念やなぁ……。
といっても、彼のファンというわけでもないし知り合いでもないから、犯した罪に応じて裁かれるのは当然というだけだ。同情に類するような気持ちはない。実刑でもなんでも早いとこ判決が出ればそれにこしたことはないだろう。ただ、庶民感覚についてはそのへんの政治家よりもよほど鋭いセンサーを持っていたという気はする。しかもそれを売りにして政治家になったのに、そういう人物でさえ、長くても4年で完全に権力者の思考しかしない権力者になってしまったということがとても残念だ。
要は、普通の神経ではなくなっていたのだろうなぁ。権力を扱うにあたって彼の個人的な資質にもともと問題があり、神経を普通の状態に保てなかったということか。それとも、彼が仕事をしていたような権力を日常的に扱う機関には、神経を普通でなくする力でもある(あるいはそれを阻止する力がない)のか。そんな単純な話ではないだろうが、もし前者なら、そういう人間を選んだ大阪府民の失敗であり、後者なら誰がその地位についても庶民感覚など行政には届かないということになるのかもしれない。一庶民としては前者であるほうがまだいいのだろうけど……。
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