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16日の日曜日の朝は「あめだからおうちえん(幼稚園)はおやすみにしよう」とごきげんたった。そんなふうに言うところをみるとまだあぶないなぁと思って、月曜日は朝から「泣くんやったらさっさと泣きや」「ほらほら、そろそろ涙出るで」などと逆療法的に接していた。それでも泣いたけれど、なんとか行った。しかし18日朝は号泣。初登園からちょうど一週間めになるのに、ここまで尾を引くとは……。
それこそいじめられるとか、先生が怖いとか、なにか理由があるのならまだしも、いけば楽しくてルンルンで帰ってくる。朝だけ「ママとはなれたくない」と言って泣きじゃくるのだ。寝ころんだまま制服も投げてしまって着ようとしない。妻がしゃべり始めると話をさえぎるために一段と大きな声でギヤーと泣く。そして、もう幼稚園やめるから早く電話をしてくれとまで言い出した。
腹が立った。無性に腹が立った。いい加減にしろよ、少し異常じゃないか? この一週間はほんとに大変だったのだ。いや、風邪から数えるともう二週間だ。下の子の風邪もまだ治りきっておらず、今も泣いている。子ども二人とそこそこ高齢の母の三人を何度も医者に送り迎えするだけでも時間を取るのだ。いや、そんな愚痴は書くまい。しかし土曜日の朝も長い時間をかけて説得したばかりだ。あれはなんだったんだ? で、毎日毎日ニコニコしながら帰ってくるのはなんなんだ? 今日は遅れを取り戻すためにもできるだけ早く仕事にかかりたかった。そんなこんなの思いを抱えて妻と子どものやりとりをきいているうちに、突然声が出てしまった。「もう行かんでいいっ! 行くなぁーっ!!」
これは絶対に言ってはならない言葉だった。行けば楽しいというかぎりは絶対に行かせると決めていたからだ。うまく作用して行く気になればまだいいが、ならなければ状況を悪化させるだけだった。そのとおり、思い切り悪化してしまった。
あーあ、感情的になって声を荒げたことで、今まで何度後悔したことだろう。子どもをびっくりさせるような叱り方はしないと、何度誓ったことだろうか。すぐに湧いてくる後悔の念と、しかしそれよりもまだまだ強い怒りと、次にどうするかという思いが混ざって、整理がつくまで時間がかかった。
結局、子どもは泣けるだけ泣いた。遅くなるばかりなのでとにかく送る準備をしようと車を出してくると、妻と母とでなんとか子どもを二階から降ろしてくれていた。そしてまたわたしがトイレに入れ、まず大声を出したことを謝る。そのあとひたすらストレートに説得して、なんとか行かせはしたが……。
妻も母も沈み、もちろんわたしも落ち込んでいた。明日からどうなるのだろうという話題ばかり。
そして19日、少しはふっきれたかもしれない。
「あっちゃんはね、もうなかないよ。でもね、ままとはなれるときにいくらでもなみだがでるの」
と言いつつ、それほど泣かずに行った。しばらくこんな感じが続くのかもしれないな。それでも彼女なりにがんばっているのだろう。
……そんな子どもを怒鳴りつけるようなヤツは、アウトだ。いい加減に成長しないと、取り返しがつかなくなるだろう。
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