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天気予報。夕方あたりは豪雨になるかもしれないとのこと。
べつにかまわないな……。
そう思っていると、助手席の母が、
「いややなぁ。……いややけど、かめへんわ。もう散歩せえへんし」
と言った。同じことを思っていたらしい。
犬が生きているときは、雨で散歩を休むことはほんとに少なかった。時間をずらせていくことも多かったし、犬の気合いが入っているときは、相当の雨の中でも歩かされたものだ。なにせ生理現象がかかっているだけに、そう簡単には休めないのだった。
こういうことも思い出すものなんだな。
ついでにある芸人の話も思い出した。
彼はシェパードを飼っていたのだけれど、あるとき散歩を休もうと決めた。急用かなにかでいけなくなったのだったか、体調を崩したのだったか、理由は忘れたけれどとにかくそのときは犬との散歩をパスしようとした。そこで、玄関先などにザバザバと水をまいてからシェパードくんをひっぱり出してきて言い聞かせた。「な、見てみ、今日は雨や。せやから散歩はでけへんで、辛抱しいや」。賢いシェパードくんは、くんくんと空気の匂いをかぐと散歩をあきらめたらしい。
翌日、その芸人が犬と顔を合わせたとき、その目になんの恨みも疑いも宿っていないことに気がついた。申し訳なくなって涙が流れた。あきらめたと思ったのも、本当はわかっていて辛抱してくれたのかもしれない。彼はシェパードくんに、「ごめんな……」と何度も何度も詫びた。
ずっと以前に母からきいた話だ。テレビで見たのだろう。きいた当時は「そうしたいと思うときもあるで、ほんまに。毎日毎日なんやから」などという言葉と一緒だった。ところがさっききいてみたら、まったく覚えていないらしい。「かわいそうに。何にも言われへんのに、そんなことしたらあかんわ」と言っていた。
感想が変わったのは、犬との関係が過去のものになったからだろうか。それともその芸人のイメージが府知事から裁判の被告へと大きく変わってしまったからか……。
にわかサポーターを名乗りたくなる地元チームのゲームは、雷がならないかぎり中止はないとのこと。あ、そろそろ……と思ってテレビをつけると、おー、競技場が満員になっている!
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