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2000年6月30日(金)
◆《ごきげんいかが》

 上の子はお風呂に入ると人格が変わる。トランス状態とでもいうのだろうか、呼びかけに対する反応が鈍くなり、表情も平坦になって、壊れてしまったかのようにずうっと遊び続けないと承知しなくなる。そうなると少々怒ったぐらいではどうにもならない。
 お風呂でよくやる遊びはおもに二つ。一つはアワ遊びで、手桶に水とシャンプーを入れてアワ立てて遊ぶ。アワを顎にぬって「ワシゃサンタのじいさんじゃよ」になったり、そこらじゅうにアワをまいて花咲かじいさんになったりもする。じいさんが好きみたいだ。
 しかしわたしはシャンプーの浪費に対してどうしても寛大になれない。アワだけのためならもっと分解しやすい洗剤のほうにしたいのだ。量もできるだけ少なくしたい。そこで、セッケンを手につけて指で作った輪に膜を張らせるところからはじめて、それを胸から腕を使った大きな輪で膜を作るように拡張してみた。これはうけて、娘と共同の大きな輪(膜)を作ったりもするのだった。
 もう一つはお料理。湯舟に入って、折り畳んだ湯舟のフタを調理台に見立てると、そこに手桶の他、ペットボトルを切った容器(妻特製の手作りおもちゃだ)などを用意して、水を測ったりあっちからこっちへ入れたりしてシチューを作る。具はカラフルなスーパーボールで、できあがるとお皿にとって「はいどうぞ」と渡してくれる。食べる真似とときどきおかわりを強要されることもある遊びだ。どちらかというと、こちらのほうがトランス状態になる度合いは強い。(実は最近、のぼせているだけじゃないかと思ったりもする。大人の感覚よりもずっと早くにのぼせて、ぼーっとなっているだけなのかもしれない)

 今日はお料理のほうだった。せっせと作ると、メインディシュのシチューの他に、ペットボトルの容器に少しシャンプーを入れてアワ立てたビールまで用意してくれた。デザートもついている。ありがたくいただく。問題は遊びが終わったあとだ。湯舟に入っているからどうしても「さぁ、そろそろあがれよー」になるのだが、これがそう簡単に言うことをきいてくれない。何回も「あがれよー」と言うのに、「こんどはカレーをつくってるの」などといいながら遊んでいる。やれやれと思いながらも「いいかげんにしなさい、昨日叩いたから、パパのことちょっと怖くなったんやろ?」と探りを入れてみると、「うん。……でももうあんまりこわくないよ」という答えが返ってきた。


 食事どき、つい「(上の子か下の子か)どっちか男の子でもよかったのになぁ」と口をすべらせると、すかさず「あっちゃんがもうすぐおとこのこをうむの。おとこのこで、ぱぱのこどもだよ」という言葉が返ってきた。ややこしいけど、やっぱり結婚してくれるのだろうか。

 そんなわけで、大丈夫そうかなぁ。いつもながら子どもの屈託の無さに助けられる未熟者。
 ……それにしてもおませな子ォや。


♪ with "QueenII" / Queen  



 『でっせまっせ』
 なにかというと語尾の「〜でっせ」や「〜まっせ」をつける。「おきてまっせ」「ちがいまっせ」という類。幼稚園で流行っているのだろうか。(2000.6.30)

 『げげ』
 感嘆詞。二言めには……と言いたくなるほどしょっちゅう聞かされる。これも幼稚園(もしくは仲良しの友だちとのあいだで)流行っているらしい。(2000.6.30)

 『ばれたか』
 はじめから見え見えのことに対して言うのがおもしろい。『げげ』とセットになって使われることも多し。(2000.6.30)