title
2000年8月17日(木)
◆《ハーヴェストの丘》

 上の子はまだ川というものを知らない。去年の秋ごろ「川はながれる」という絵本を読んだとき、想像以上にきょとんとしているのを見てそのことに思い至った。妻に話すと、結婚前、当時小学生だった一番下の弟の保護者として泊まりの野外学習のようなものについていったが、弟も含めて川に慣れていないのが普通みたいだったとのこと。妻だって慣れているわけではないが、それでも石ころをひっくり返してカニを見つけたりして「ほらほら、おもしろいデ〜」と遊んでいると、先生をそっちのけにしてみんなが集まってきて盛り上がってしまったという。街中で育てば川遊びを知らないのも当然のことかもしれないのだが、幼いうちにそれが自分の遊びのテリトリーに入るかどうかが親次第なのであれば、ぜひとも川遊びぐらいはさせてやりたいと思っていた。
 ただカニや小魚がいて川遊びができるようなところはけっこう遠い。ここならという記憶のあるところへは片道一時間以上の道程を覚悟しなければならないだろう。さらに多少は山道も歩かねばならない。下の子が一歳にならないわが家ではそれがネックだった。

 そんなこんなで、昨日は「ハーヴェストの丘」に行ってみることにした。「小川のエリア」というところがあり、web での写真を見れば少しは木もあるし、なんとか格好がつくぐらいの川遊びができそうに思えたからだった。
 炎天下、駐車場に車をとめてきょろきょろしながら歩くこと二十分ほどで「小川のエリア」についた。しかし結論からいうと、まったく話にならなかった。雨が降っていないせいか小川がほとんど干上がっていて、川遊び云々の状態ではないのだ。ならそう言ってくれよとムカっ腹も立つが、ここまできて文句を言っていても仕方がない。他の遊び場所へ向かうことにした。とにかく引き返して「小川のエリア」をまたぐ吊り橋を渡る。本当は気が進まなかったけれどなんとか渡りきった。けっこうな揺れがあって恐いのに、前から来る人は笑っている人が多かった。不思議に思っていると、ベビーカーの下の子が両手バンザイでオイデオイデをしていたことがわかった。やってくれる。
 軽く昼食をすませて、次に行ったのは羊の餌やりだった。ところがこれも暑さと過食のために羊がバテてて動こうともせず、やはり話にならない。いい加減にしろよと思っていると、となりの柵の中にいた牛が餌を食べてくれたので助かった。
 そのあとは、水たまりのような小さな池でペダル式のボートに乗りたいという上の子をなんとか説き伏せて(1200円も払って20分間もボートのペダルをこぎ続けるのはゴメンだ)、来たときに見た「芝すべり」のほうへ行った。プラスチック製のすだれのようなものを敷き詰めた三〜四十メートルほどの斜面をそりですべりおりる遊びだ。持ち時間二十分を、ひたすらすべっては登る。もちろん炎天下で、登りは歩きである。やってみると、これは遊びではないということがすぐにわかった。トレーニングでシゴキで拷問だ。それでも負けん気の強いわたしはむすめと一緒に十二回はすべった。汗だくだった。
 しかしむすめはタフだ。「食のホール」というところで一休みしたあと、夏休み用の臨時営業らしき、キティちゃんのトランポリンへとむかっていった。二種類あってどちらも時間の制限はない。気の済むまでジャンプしたあと、これも臨時らしい仮設の子ども用プール。管理しきれなくなったのか、紙に書いた一回300円という文字は消してあってタダだった。ただし十メートル四方ほどのプールの半分ほどの面積に、せいぜい二十センチほどの深さになるかどうかという程度の水が入っているだけだった。それでも子どもは大喜びだった。なんとか帰る説得をしてプールから引っぱり出し、もう一度「食のホール」に戻って、たまたまやっていた女性のコーラストリオのアカペラを聴いてから帰途についた。
 細かいことは省いたけれどだいたいこんなところだろう。手作り食品の講座などのイベントがたくさんあって、二回いけば元が取れるという定期券も場内のみで発売している。買ってみようかと妻がいったが、今回は見送った。とにかく暑すぎて次以降を細かく考える気にならなかった。ただ、妻が耳にしてきたところでは春ごろの「小川のエリア」は水も豊富でそれなりに楽しめたらしい。なら秋ごろにでももう一度いくか……どうか、というところだ。

 昨日はたくさんの「無事でよかった」メールをいただき、ありがとうございました。ほんとに何もなくてよかったです。ほれこのとおり。(^^;


♪ with "Alma" / Leila Pinheiro