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2000年9月15日(金)
◆《アトムの世界》

 ここへきて「はい!」という返事の切れ味が鋭くなってきたと思ったら、どうやら良いお手本を見つけたらしい。その愛すべき先生の名前は「鉄腕アトム」だ。六、七年前、WOWOWに入っていたころに録画したビデオが活躍しはじめた。そんなわけで例によって、この数日のむすめのマイブームは「そ〜ら〜をこ〜えて〜♪」という「鉄腕アトム」の主題歌になっている。

 たまたま「返事はちゃんとしなさい!」とでも言われた日だったのだろう、そう言えばアトムを見ながら「『はい!』ばっかりいうてるね」と言ってたことがあった。そうかもなぁと思って見ているとこれがなかなか面白い。「ロボット競技大会」という話では、アトムに勝って有名になろうとたくらむ悪者ロボットとそのオーナーが、ずるをしてロボットの競技大会でのリードを奪う。そうしてむかえた最終競技は、競技会場(おそらく東京)から摩周湖(北海道)に飛び、水を汲んで帰ってくる速さを競うものだった。しかし汲んだ水を持って、空を飛んで帰ろうとするロボットたちの目に山火事の光景が映る。消火活動をすればレースに負けてしまうのは明白だ。さてどうする……? というストーリー。迷うこともない、ロボットたちは力を合わせて山火事を消し始めたのだった。それを尻目に悪者ロボットだけがゴールを目指してすっ飛んでいって一位になるが、表彰式で名前を呼ばれたのはススだらけになったアトムと仲間のロボットたちだった。試されていたのは、困っている人たちを見たらどうするのかというロボットとしての本分だったのだ。

 なんとストレートに教育的なのだろう! 子どもが見る番組っていうのはこうでなくっちゃ……と思うのはもはや時代遅れなのだろうか。
 多少ずれるかもしれないけれど、少なくとも「勝ち組」と「負け組」しかないような今風の経済至上主義的な視点でないことはたしかだ。サッカーW杯を終えて帰国した選手に水をぶっかけて当然とする感性でもない。

 折しもシドニーオリンピックが開幕。子どもはそこに何を見るだろう。

 田島 寧子 さん、400m 個人メドレー 銀メダルおめでとう!!(2000.9.16.17:13)