title
2000年9月17日(日)
◆《休養日》

 下の子は最近わたしの座っている場所がお好みだ。なにかというとすぐに這い寄ってきて、わたしの足や膝を支えにしてつかまり立ちをする。立つことができるとごきげんで、下から見上げてニタァと笑ったり、何らかのコミュニケーションを求めるようにじぃっとこちらを見つめたりする。手を離そうとしてみたり、届く範囲にあるものを片っ端から手にとってみたり、うまくいけば「ばっばっばっ」「きえ〜〜〜」などと喜んでいる。膝の上にあげてやると机の上のものに対して視界がひらけるのだろう、ビールのコップやらウイスキーのコップやらお酒のコップやらビールのコップやらを触ろうとしたりする。結局這い寄ってきたが最後、なにもできなくなる。あ、また来た……。

 上の子は明け方から楽になったらしく元気になる。本人曰く「あたまがいたくなくなったからげんきになったよ」。しかし熱は結局38度を切ることはなかった。妻は当然ながらあまり寝ていないようで疲れ気味。わたしは昨日の水泳のために上腕三頭筋や大胸筋が筋肉痛でガチガチ。いつもの半分ぐらいの戦闘能力しかない。気力も同じ。といって横になってオリンピックを観ていると、「げんきになった」上の子が乗ってきてわたしの体の上で器用に横になる。熱くて重くて、アイロンをあてられているようだ。パリッとすりゃあそれも悪くないけれど。

 夕方、天気のいい一日があまりにももったいないのでちらっと本屋に行こうとしたら、むすめが親の反対を押し切ってついてきた。ざっとみたところ体は冷たくてだいぶ落ち着いてきた感じではある。まぁ少しぐらいは外の空気も吸いたいという気持ちもわかるし、あの顔をしたときに断念させるには泣かすしかないから、結局自転車の後ろに乗せて連れていった。
「寒くなったりしんどくなったりしたらすぐに言うんやで」
「うん」
「あ、けど今日はお風呂はダメやで」
「うん、わかってるよ」
「どうして?」
「だってかぜひいてるやん」
「あのなぁ、それがわかってるんやったら家でおとなしくしてなあかんやろー」
「それはそうだけど。……でもね、ちょっとじゆうがいいかなとおもって」
「じ、自由か。まぁなぁ、あっちゃんは自由好きやもんな」
「うん」
――まったく、どこからこんな言い方引っ張ってくるんだろう。
 かよっている幼稚園にさしかかったのできいてみた。
「幼稚園は自由か?」
「うん。じゆうだけどね、たいそうがいやなの」
「どうして?」
「バナナのたいそうしたらね、あついねん。かげのところのほうがあつくないねん」
「そうか。そうやなぁ、暑いときもあるもんなぁ」
 たしかに暑い。ヒートアイランドと言われるようになってからの暑さは季節の振幅を越えてしまっている。そういえば幼稚園も学校も、わたしの知っている範囲では冷房は無しだもんなぁ……。さて、月曜日はいけるだろうか。