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上の子のかよっている幼稚園は、どうやら「いいとこの子」がいくところらしい。えらいこっちゃ。
妻が幼稚園のことを最初にいいだしたのは、子どもが二歳になった春のことだった。そんなに早いのかとびっくりしたものだったが、とにかくそのころから近所の幼稚園に関する井戸端、ではない砂場端情報が飛び交った。
妻が見学にいってあまりに自由すぎると疑問を感じたところはパス。早期教育を売りにしているところは、小学校に入ったあとがラクだというけれど、もともと小学校がそんなにしんどいところだとも考えていないのでパス。人気があって、入園手続きに徹夜の行列の出るところはバカバカしいのでパス。……てな感じで、最終的にはAとB、二つの幼稚園を候補に考えていた。
A幼稚園は自由な雰囲気で、子どもの遊びを大切にする感じ。子どもがハダシで園庭を走りまわっていたり、冬場も上半身ハダカだったりと元気がよい。規模も小さく、きめ細かな保育が期待できそうだった。ただしバスでの送迎や給食がないことなど、保護者は若干忙しそうだった。B幼稚園は、先生たちがお揃いのロゴ入りトレーナーを着ていたりして、ハデめな印象。楽器の演奏などにも力を入れている。規模的にはA幼稚園の二倍はあり、保育園やスイミングスクールも経営していて、BワールドというかBブランド的な雰囲気がなきにしもあらずといったところだ。
A幼稚園は公園仲間に人気があった。そこにしておけば公園の友だちとも一緒で安心感があったのだけれど、結局妻はB幼稚園を選択した。理由は家から近くてけっこう広いこと、そしていざというときにバス通園ができることだ。下の子が生まれる前のことなので、出産や産後の未知数も考える必要があったわけだ。さらにもう一つ、妻の高校時代からの友人が一年早く子どもをかよわせており、彼女の「べつに普通のとこやデ」という言葉もあった。
その言葉が必要なくらい、B幼稚園については実にいろいろな噂をきいた。なんだかんだとびっくりするようなお金が要るとか、送り迎えや行事の日には高級車の行列ができるとか、かわいそうなほどきびしく楽器の練習をさせるとか、着飾っていかないと相手にされないとか。そういう極端な噂話を鵜呑みにするということ自体ちょっと信じられないところがあるのだけれど、それでも、先日も妻がそんなふうに言われたらしい。もちろん費用は平均的(多少は高めか)だし、寝間着のような格好でママチャリ(子ども席をつけた自転車)で送り迎えにいっても全然ノープロブレムだ。妻も「夏場やったらヨレヨレのTシャツに短パンのままでもいくけど、全然大丈夫やよ」などと言って笑いとばしたらしい。しかし相手はひるまない。
「それって、ういてないの?」
と言われて考え込んでしまった妻だった。噂を糧にして育った信念はそう簡単には揺るがない。
「和風!」も「Wahoo!」もいろいろ検索にかかってくるけど、いいのだろうか……?
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