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最近子どもの言葉がおもしろくてつい書きたくなる。
三度めのイボ治療の日だ。前回からわたしの母も診てもらっているので、二人まとめて車で連れていく。もっとも母のはいわゆる老人性のものなのか、医者もあまりやる気がない。だからこの先何度いくかはわからないけれど、とにかく行きの車の中できいてみた。
「今度からはおばあちゃんと孫とでぶらぶら歩いていけるかなぁ?」
「さぁー、どうやろ。歩いていくのはいくけど、この子が嫌がったらりしたら抑えられへんのとちがうかなぁ」
「……そうか。でも大丈夫やで、あっちゃんはここ一番ではがんばるから。なぁ、あっちゃん」
「なに?」
「ここ一番ではがんばるよな?」
「うん。ここいちばんはがんばるよ。あっちがにばんやで」
「あっちてどこよ」
「いぼせんせい」
「イボ先生は二番か。ならアカンやんか」
「ちょっとなく(泣く)とおもうよ。だってこわいもん」
話が合ってるのか合ってないのかよくわからない。けどまぁ要するにわたしの母ではちょっと不安かもしれない。
待合い室で子どもの本を見ていると、衣服にくっついて運ばれる実の写真をまとめたページがあった。通称「ひっつき虫」。その中のオナモミを指して、
「これはなに?」
「オ・ナ・モ・ミって書いてあるね」
「おなもみ? とげとげがあるの?」
「そうやな」
「なんで?」
「このトゲで人の体にくっついて運ばれるタネやねん」
「おててにささるの?」
「ちがうちがう、もったら刺さるかもしれんけど、服のところにくっつくねん」
「ふくにささるの?」
「刺さるというか…… ひっかかるの」
「なんで?」
「なんでって…… 植物はな、足がないから行きたいところへ行けないやろ? でもそうやって人にくっついたら運んでいってもらえるやん。で、あっちゃんがお家に帰ってそれがくっついてるの見つけたらどうする?」
「こわいよーってほる(投げる)」
「そうやろ、そしたらそのほったところから新しい芽が出るというわけや」
「たねだから?」
「そうそう」
「あんな、これはこんなかたちのたねやけど、チューリップのたねはおしりみたいやで」
「オ、オシリ……」
他の患者さんが笑っている。
「おしりみたいやからふくにはくっつかないよね。だからみんなでつちにうめるの?」
「そ、そうそう。まぁそういうことや」
話がおかしな方向へいったらどうしようと思っていると、診察室へ入るように呼んでくれた。やれやれ。
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