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2001年2月17日(土)
◆《手続き・空をみる子》

 二月十六日(金)
 なぜということもなく幼稚園を休むと言いだしたので、妻が心を決めて転園先に手続きをしにいった。子ども二人も連れていき、結局半日過ごしてきたようだ。公園での遊び友だちもいるので戸惑いも少なく、前回と同様にかなり遊んできたらしい。
 夜になってもどことなくテンションが高くて心なしか生き生きしているように見えた。わたしの目にはおそらく今の幼稚園に対して多少否定的なバイアスがかかっているだろうから割り引かないといけないが、それでも「どうしてあんなにたのしいんだろう……」と自問しているように見えてしまった。自重しようと思っていながらつい何度も「楽しかった?」「なにして遊んだ?」などときいてしまう。その都度一生懸命に教えてくれる娘だった。明日の午前中も行ってもいいらしく、妻は本人がうんと言えばつれていくつもりのようだ。とにかくこれで、少なくとも四月以降は転園することが決まった。次の問題は今の園への伝え方らしい。なにごとも穏便に……はにっぽんの常識。

 二月十七日(土)
 今日も新しい幼稚園にいきたいということで、妻がつれていった。張り切って遊びまくっていたとのこと。
 園長さんから転園することについて卑下するような表現はしないようにと言われたとかで妻が驚いていた。そんなことは考えたこともなく、ただ単に方針が合わなかっただけですと答えたとのこと。きいてみると、ほかの幼稚園などでなじめず、傷ついたりした結果の転園もあるらしく、自分の側に落ち度があるのではないかと思い悩んだあげくの人もいるとか。いろんなケースがあるものだ。
 他にもいろいろと話しているらしい。
 あるとき卒園生の母親がたずねてきた。その子はすでに小学校の高学年になっていて、母親の訪問は子どもの作文を見せるためだった。学校でほめられたことがうれしく、それを園長さんに感謝したかったのだ。なるほどいい文章だなと思ったその作品は、当時のその子のことを思い出させるたのしい物語だったらしい。その子は、園児の日課になっている園庭のジョギングをせずに、いつも片隅の砂場で空ばかり見ていたとか。気がかりではあったが、風の強い日などは刻々と変化していく雲のようすを活き活きと話してくれるのだった。聞いているうちにその言葉がたのしげな物語に変わっていく。走ることの強制はされずに、その子はそんな感じのまますごして、やがて卒園したのだった。
 その子がもしなかば強制的に走らされたとしても、たのしい話を書いたかもしれない。けれど、最近までのうちの子のように体操を嫌がって休んでいては、空をたのしむこともなかっただろうと妻は言っていた。そう言われればそんなふうにも思う。

 娘は昨日と同じく夜になってもテンションが高い。少し強引な振る舞いが目立つ気もする。楽しいのはいいが、さて、月曜日からはどうするか……。


♪ with "Rhythm Nation" / Janet Jackson