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整理箪笥の裏にカビが発生してえらいことになっている…… といわれたのは少し前のことだがどうすればいいのかわからなかった。しかしたまたま抜いてしまった引き出しの背中側にまでカビが出ていると、もうほってはおけない! と、妻が思ったらしく、気がついたときには部屋じゅうが抜いた引き出しと服でいっぱいになっていた。さらに、子どもが見慣れぬ部屋の状態に興奮してはしゃぎまわる。ぼんやり見ているだけでも疲れてくる日曜日の眺めだった。
とにかくなんとかするしかないのだが、壁と箪笥のあいだをあけるということぐらいでこれといった解決策がわからない。箪笥を含めた家具の置き場所を変えればいいのかもしれないけれど、大仕事だし、子どもが生まれてからすでに何度かの試行錯誤の末の最大公約数と思えるレイアウトになっているのでそれも現実的ではない。さてどうしたものかと、困ったときの web だのみの検索をかけてみてようやく裏技を見つけた。箪笥と壁のあいだに発泡スチロールの板を入れるというのである。部屋の中との温度差を小さくして結露を防ぐということらしい。さっそく DIY ショップ(最近は「ホームセンター」のほうが定着してるのだろうか?)で買ってきたが、効果はどんなものだろうか。
「パパ、それがちょっとだけあまったら、ちょうだいね」
としつこくきいてくる上の子だった。発泡スチロールの板のことで、彼女はそれを細かくくだいて雪あそびするのが大好きなのだった。以前ハメをはずしたとき、家中隅々にまで「雪」が積もって下着の中にまで入り込んでいたことがある。それが裏目にでて、残念ながら雪あそびは禁断のあそびになってしまっていた。そんなことにはかまわず、店の中にいるときからわたしの後をついてまわって簡単に折れてしまいそうな板のはしっこを放さず、「あまったらちょうだい」「自分の分も買ってくれ」と何度も何度も言っていた。
もちろん、多めに買ったこともあってあまりはできた。わたしの心は揺れたが、やはり今回は雪あそびは却下。今はまだ下の子が雪の粒々を食べてしまうかもしれないという懸念があるからだ。いや、ホントに。
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