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予報のとおりどんよりとした空だったが、まだ降りだしてはいなかったので朝からジョギングにでる。公園の木々はすっかり新緑になりきれいだ。どれもこれもが観葉植物のアジアンタムのように見える。たとえ整備工事ばかりしている公園でも緑がないよりはあるほうがよほどいい。
午前中、雨が降りはじめたころに、オークションで初めて落札した積み木が届く。個々のピースの周囲が切手のようにギザギザになっているものだ。ギザギザを噛み合わせることで斜めのまま積み上げることができるので、子どもは大喜びだった。ただ、すでに昨日から持て余しぎみになっているエネルギーのせいか、喜びながらもちょいちょいとかわいげのないセリフを発し始めた。「何を作ってるの?」「みればわかるでしょ」の類で、午後になってもその傾向は収まらなかった。当然叱るけれども、なんとなくすっきりしないのは子どものほうがなぜ叱られるのかをちゃんと理解できないからだろう。どんどん増えていく言葉のバリエーションを試しているだけなのだと思う。しかし憎たらしい言い方は憎たらしい言い方だし、かわいくないものはかわいくないのだ。調子を合わせるつもりはない…… などと考えながらコンピュータにむかっていると、遊びの流れからか、ベランダの鉢から小さな花を取ってきてわたしの足下の床の上に放り投げ、無言のままで戻っていってしまった。あれこれ考える前に言葉が出た。
「ちょっと待て、なんやこれ」
すでに声が尖っていたはずだった。それなのに娘は一瞬振り向いただけで、
「はな」
とだけ言って終わろうとした。「みればわかるでしょ」の気配がかすかにあったかもしれない。
「花はわかってる! なんのつもりかきいてるんや!」
腹から声が出た。驚いた娘は泣き声になって、
「ぷれぜんと……」
と答えた。そうやってしょっちゅう机に花を持ってくるのだった。だからそれはわかっていた。でも黙って床に投げ捨てていってはだめだろう。怒られて、それはすんなり理解できたようだった。
それにしてもまぁよく怒鳴るオヤジになってしまったものだ。
三時すぎから妻と上の子で市営プールへ。楽しかったとのことで、叱った日は特にほっとする。雨の日はたいへんだ。
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