|
ひと月ほど前から花粉症と相談しながらジョギングしている。この連休から距離をのばしたこともあってそろそろ体中がガチガチになってきていた。公園を走っていると、その中の植物園でのイベントのパンフレットが捨てられていたりして目につく。さすがにこの季節の植物園は華やかだし、園内にあたらしい施設が完成したということもあるので、上の子と行くことにした。
ぐずぐずしていたために出るのが遅くなり、娘は公園までを走り通した。以前とくらべるとずいぶん速くなっている。ジョギングしていてよかった。植物園に入ってからも人混みに興奮ぎみなのか娘はテンションが高く、ここで写真を撮れなどといいながらどんどん歩いていった。あまり気乗りしていなかったので「お花と一緒に写真を撮ろう」といって連れ出したこともあり、そこらじゅうでポーズをとりたがって困った。あたらしい施設は温室だと勝手に思っていたのだがそうではなく、動植物の標本の展示室があったり、花の展示会用のスペースなどがあったりでけっこうなにぎわいだった。上の階にいったりまた降りたりと娘はせわしなく動き回る。彼女にとっては情報の量が多すぎる感じで、とにかく次から次へと移動しているようだった。結局、直接さわることのできた展示室の装飾用の本物の枯れ葉に一番感動したらしい。もちろん外に出ればいっぱいあるものだ。
あらっぽくざっと見てまわったあと、建物を出て、植物園内を歩いた。池の向こう岸ではなにかイベントをやっているようだったがすでに行ってみる時間はなく、あしたまた来ようということになる。帰りがけに、一握りほどのカラフルなBB弾(直径5ミリ程度のエアガンの弾)を見つけて夢中で拾い集めると、それで満足して植物園を出た。今度は売店のソフトクリーム。さぁぼちぼち帰るかァと内心でノビをしていると、察したかのように「ちょっとあそぶ」といわれた。いつもの児童公園のことだった。友だちがいたこともあって結局小一時間は遊んでいただろうか、そのあとさらにスーパーに立ち寄って帰ってきた。よく歩いた。娘もさすがに疲れたらしく、帰りはトボトボという感じの歩きかたになっていた。「よぉ歩いたなぁ」「うん。もう脚がガクガクや」などという言葉を交わしながらいく。こちらも元々ガチガチの体におよそ三時間の立ちづめ歩きづめで一足ごとにいろんな筋肉が軋んだ。それでも気持ちだけは、もうくるかいつくるかと「おんぶして」にそなえていたのだが、それがなかなか出てこなかったのできいてみた。
「おんぶしてって言わへんのか?」
「……おんぶしてほしいけど、いっぱいあるいたからパパもあしがしんどいでしょう? だからがんばってるねん」
五秒ほどその言葉をかみしめていた。そして、
「大丈夫やよ。ほれ」
としゃがむと背中に乗ってきた。べちゃっと脱力した感じで、少し歩くだけで子どもの疲れがよくわかった。
|