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2001年5月22日(火)
◆《断乳》

 このところ下の子の甘えぶりが異常なほどになっていた。なにかというと号泣し、妻にすがりついて離れなくなる。そして「ぱい〜、ぱい〜」と吸いつくのだ。「なんにもできなくなる」と妻に言われると、ほっておくしかないだろうと思ってしまい、そう言いもしてしまう。しかし現場を見ると、ほっておけば号泣しつづけて吐くこともあるし、文字通り脚にすがりついて離れないのでたしかになにもできない状態になる。そして今現在一番ハッキリ言うことのできる「いやや!」を「ぱい」以外のすべてに連発してわがままの極致となるのだ。上の子のときもこんなだったかなぁ……。まぁそのうち変わるだろうとは思っていたが、すでに二、三週間にはなっていただろう。

 そんな下の子の一歳半の検診だった。身長84.5cm、体重14.2kgで、ちょっと栄養を制限する必要があると言われたらしい。もともと保健所で言われることはどこか杓子定規な気配もあってあまり気にしていなかったのだが、それでも今回の指導には異議はなかった。わたしとしては、最終兵器である「ぱい」の濫用を感じていたし、食べ物やおやつも上の子にはそれなりに必要なこともあって、結果的にルーズなところがあったと思う。ポテトチップスの類やヤクルト系の禁止など、まるでわが家の食卓をチェックしたかのような指導があったらしい。

 というわけで妻は断乳に踏み切った。いささか唐突だが、ベタベタに甘えられる状態をなんとかしたい気持ちも強かったのだろう。卒乳という言い方もあるらしいが現実は断乳のほうがぴったりする。子どもにとっては命綱のように感じているものを断ってしまうわけだ。やるからには一発で決めたほうがいいと思うので親にも覚悟が要る。
 上の子のときはおっぱいに猫のような顔を描いたとたんに、おっぱいがにゃあになっちゃったとぴたりとガマンしてしまった。ちょっとよくわからない部分もあるけれど見ているこちらが切なくなるほどの自制で、とにかく丸三日ほどは昼夜を問わず泣きじゃくって苦しんだ記憶がある。タバコをやめるほうがよっぽど楽だと思ったものだ。今度もその方法である。下の子の今のほうが何ヶ月か早いタイミングになるので、同じように猫の顔が通用するか不安だったが、どうやら受け入れてくれたようだった。あれほど求めていた「ぱい」をどうにかこうにかあきらめてしまったから不思議なものだ。さて何日で落ち着くか。


♪ with "The Woman In Me" / Shania Twain