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2001年5月24日(木)
◆《ピッチちゃん登場》

 梅雨のような雨がつづいている。朝、仕事場について決まりごとを片づけているとドアの外に人影が見えた。気になったけれどうちを訪ねてきたわけでもなく、すぐに消えてしまったのでそのまま作業をつづけていた。しばらくして車に忘れたものをとりに出たとき、ドアのわきに小鳥が捨てられているのを見つけた。ずぶぬれで、ティッシュペーパーの上で震えている。さっきの人影が置いていったのだろう。もちろんすでに人の姿はない。小鳥は濡れているために小さく、しかも羽が黒く見え、少し弱っているようだった。ジュウシマツかスズメだろうと思ったがよくわからない。とにかく中に入れた。
 どうやらケガはなさそうだった。ヘアドライヤーで乾かしてご飯つぶをやると、だんだんと元気が出てきた。羽はそこそこ揃っているが、飛べるかどうかはわからないといった感じのスズメの雛で、なんとか回復しそうだった。箱に入れておくと出たがり、手のひらに抱くと眠った。かわいいものだ。子どものころに手乗りの小鳥を何度も育てた記憶がよみがえってくる。さてどうするかだが、結局まだ飛べそうにないので、家につれて帰るしかなかった。

 もちろん子どもは大喜びだった。さっそくピッチちゃんと命名される。ただし飛べるようになった時点で放してやるという約束で、わたしとしては一週間か十日のことだろうという読みだった。そのあとは、寂しくなって小鳥を飼えというかもしれないが、そのときはそうしてもいい覚悟だ。どうせ一度はとおる道だろうし、わたしもそうしてもらったものだ。上の子は何度も何度も手のひらに抱いて、寝るときもうわごとのようにピッチちゃんの話をしていた。しばらくは小鳥を中心に、なにかとにぎやかなことになりそうだ。

 下の子の断乳三日目。初日の夜こそ少しハデに泣いたけれど、昨日の夜はかなり落ち着いていたようだ。予想よりもずっと楽にいきそうである。猫の顔を描いたおっぱいをどう考えているのかよくわからないが、自分のお腹にも同じような顔を描いて喜んでいる。大阪弁でいう「気散じ」なヤツなのかもしれない。ついでに上の子の体も猫の顔だらけだ。妻によると一日で一リットルぐらいは母乳が出ていたらしい。多いかどうかは知らないが、たぶん少なくはないだろう。しょっちゅう吸いにくるのはあんまり出てないからと思ってたのに……とのこと。オイオイ。


♪ with "Cut Loose" / Paul Rodgers