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何日か前、下の娘が布団を敷いたあとの押し入れの上段に登ろうとして落ちた。落ちたといっても、衣装ケースの角にかけていた足をすべらせただけで二十センチほどだったが、押し入れの上段でアゴをひっかけたらしく舌の先を少しだけ噛んだようだった。
上の娘が押し入れに入るのをおいかけるために起こったことなのだが、だからといってコトが起こってから上の娘を叱るわけにもいかない。考えてみれば、結果的にせよ、そういうケガをさせないように上の娘のときにはもっと注意していたものだった。こちらの油断でしかない。
それにしても上の娘が押し入れに登るようになったのはもっと先のことではなかったか……と、このサイトのアルバムをあたってみると一歳十ヶ月のときとある。当時はおもに前月の写真を使っていたので、実際には一歳九ヶ月かもしれない。下の娘より二、三ヶ月早く、しかももっと強引で、わたしの母まで押し入れに連れ込んだこともあったのだった。その光景を見たときの目眩が懐かしくよみがえってくる。なら、下の娘が押し入れに登ろうとするのも当然かとわけのわからぬ納得をしたりしている。
ついでに「くまのプーさん」を見始めたという記述があると、そうやってディズニーものから入っていって半年後ぐらいに「アンパンマン」になったのだったと思い出す。下の娘はほとんど最初から「アンパンマン」で、このあたりは二人めだとそれなりの展開になるしかないのだろう。
朝からその「アンパンマン」のビデオを観たあと、「ばいきんまん、わりゅい(悪い)!」となんとなく怒っている顔の下の娘。このあたりの上の娘とのちがいは興味深い。上の娘は、まず「ばいきんまん」と言うことができず、かなり長い間「べいきんまん」だった。ついでに「しょくぱんまん」は「しょーしょかぱん」で、「じゃむおじさん」は「しゃしゃもしゃん」。そして、正義の味方の「アンパンマン」よりも悪役の「ばいきんまん」のほうがずっと好きだった。今もその思いが生きているのか「ばいきんまんは、ほんとはそんなにわるくないんやで、ちょっとかわいそうなときもあるで」と妹に反論している。妹のほうはさらに声のボリュームを上げて「ばいきんまん、わりゅい!」と言い張る日曜日の朝だった。
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