――お知らせ――
★「アンパンマンの効能?」を追加しました。(2002/11/17)
★「幼稚園の選び方」を追加しました。(2004/1/24)
『アンパンマンの研究』
幼稚園児ぐらいの子どもにとって「アンパンマン」の人気は絶大だ。二歳ごろからハマるケースが多いようで、わが家もその例に漏れない。
主なキャラクターはアンパンマン、ジャムおじさん、バイキンマンなど。その他「ハミガキマン」や「トースターマン」など身の回りのさまざまモノを擬人化したキャラクターが多数登場する。アンパンマンは顔がアンパンでできておりとてもおいしい。お腹をすかせた人にその顔を自分でちぎって与えることもできる。ただし顔が汚れたり濡れたりすると力が出なくなり、そんなときはジャムおじさんに新しいアンパンの顔を焼いてもらい、その顔に取り替えて復活する。食パンマンやカレーパンマンが仲間だ。悪役のバイキンマンは天才型で、いろいろな発明を得意とする。ドキンちゃんも一応悪役だが、わがままな娘で食パンマンに恋をしている。テレビシリーズではストーリーのパターンがだいたい決まっていて、毎回新しいキャラクターが登場し、そのキャラクターと絡んだいたずらを思いついたバンキンマンが、最後にはアンパンマンの必殺技「アンパンチ」でやられておわりだ。飛んでいくときの「バイバイキ〜ン!」というセリフも有名。
困った人に食べものを分け与える心や勧善懲悪といったテーマが大切なものだとしても、ワンパターンに繰り返されるものをさらにビデオで繰り返して見せることに、当初は大きな抵抗を感じた。せめて劇場映画版ならと思っていたが、結局テレビシリーズも見せてしまっている。そういったテーマよりも、身の回りのあらゆるものが命をもったものとして描かれる世界観のほうが、子どもにはおもしろいのかもしれない。
アンパンマンを見せることで期待できるものは、ざっと思いつくところで、
- 鎮静効果…つけておくととりあえず静かになる。場合によってはそれが重要なこともある
- しつけ効果…聞き分けのないときに「バイキンマンになりたいのか?」と言うとてきめんに納得したことがあった
- コミュニケーション…子どもやその友だちと話すときのきっかけに使える
|
|
期待したくないけれど付随してくるものは、
- 熱中…洗脳されたかのように熱中する
- 暴力…無敵のアンパンチを真似したくなる
- 排他的…結果的に他の作品や絵本を嫌った時期があった
|
|
といったところだろうか。暴力によって簡単に解決してしまうので、小さな子どもに見せるべきものではないといった意見もあるらしい。けれど問題があるとすれば、そういった内容に関してよりもその熱中の度合いにつきるような気もする。それだけ子どもにとっておもしろいということだが、そのために他のものに興味を持たなくなったりすればやはりマイナスだろう。そのへんはアンパンマンにかぎらずディズニーでもサンリオでも同じだ。修正はきくと思うが、親などが努力を惜しめばそれしか知らずに育つ可能性もある。そういう意味では幼稚園などの教育機関が既存のキャラクターを安易に利用するのはどうかと思う。
わが家では姉妹でアンパンマンを経験しているので、そのあたりの反応のちがいは親として興味深い。対照的な感じがするものも多く、まとめると以下のとおり。
・キャラクター
妹…まずアンパンマンが好きなようだが、カバオくんやウサコちゃんといった脇役も意識している。妻によるとカレーパンマンやハンバーガーキッドのような横長系の顔が好きらしいが、理由は不明。ひょっとしたら父親の顔が横長に見えているのかもしれないが、そうではないと信じている。名前をだいたい正しく発音できるまではすべて「あ」で代用していた。
姉…バイキンマンとドキンちゃんのファンだった。そのあと食パンマンさま命になる。「ベイキンマン」「ショショカパン(食パンマン)」「シャシャモシャン(ジャムおじさん)」「オシリマン(おむすびまん)」など、自分の発音が正しいと信じて疑わなかった。
・真似
妹…気が向くと顔のあたりをちぎる真似をして「どうじょ」と差し出してくれる。もっとくれといってほっぺたをちぎる真似をしても、「いいよ」といって嬉しそうにしている。
姉…ほっぺたをちぎる真似をすると、「かえせ!」といってつかみかかり、本気で怒る。くっつける真似をして返すと安心する。
・執着
妹…アンパンマンのビデオであればなんでもいいようなところはある。ただし、コマーシャルさえ「これ、アンパンマン、ちがう!」といって許さない。
姉…好みの劇場映画版のタイトルを指定して、それをひたすら繰り返して観ていたように思う(もちろん親が劇場版から見せていったからでもある)。
・親
妹…いかんかなぁと思いながらも、ルーズに見せている。静かになってくれるのならなんでもいいという気配もある。
姉…毎日必死で見て大丈夫なのかとかなり心配し、父親が懸命に絵本を研究するようになった。
・現状
妹…今がピークで、まだ当分はつづきそうな勢い。
姉…「アンパンマンなんか大嫌いや。わたしの子どもには絶対に見せへん。わたしが他のテレビ見られへんようになるやんか」などと言っている。言っているけれどもそれなりに一緒になって見ている。
――お知らせ――
★「アンパンマンの効能?」を追加しました。(2002/11/17)
★「幼稚園の選び方」を追加しました。(2004/1/24)
HOME・ご案内・アメとムチの日々・あるばむ・暖談畑・おまけ・Exit & Links

Y
T
S